気管支鏡検査 方法

気管支鏡検査 看護 ブロンコ

目的

①咽頭・喉頭、声帯、気管支の粘膜を観察する目的
②組織の生検を行う目的
③分泌物や異物の除去、洗浄、ステント挿入やレーザー治療などを行う目的
④分泌物などから起炎菌を同定する目的

必要物品
内視鏡(喉頭鏡) 吸引器 マスク 帽子 滅菌手袋 ガーゼ フレキシブルチューブ マウスピース 酸素ボンベ   

気管支鏡を用いて行う検査
①気管支肺胞洗浄(broncho-alveolar lavage;BAL)
(生食を用いて洗浄し洗浄液の細胞診にて感染症の原因菌の探索や、細胞の種類の特定を行う)
②経気管支肺生検(transbronchial lung biopsy;TBLB)、
③経気管支生検(transbronchial biopsy;TBB)。
④経気管支針吸引生検transbronchial needleaspiration biopsy;TBAB)
(気管支鏡に穿刺吸引針をつけて腫瘍やリンパ節の生検を行う)

方法 手順 手技 介助

検査前の準備
①検査前の絶飲食時間の確認。
・午前の場合は朝食止め
・午後の場合は昼食止め
②義歯、眼鏡、化粧などの除去し排尿を済ませてもらう。
③術前検査データの確認:感染症、血液型、血液データ(凝固など)、心電図。
④前投薬投与前後の一般状態
⑤アレルギーの有無の確認
⑥同意書の確認
当日の方法
①検査開始前に看護師にて副交神経の刺激抑制、唾液などの分泌抑制を目的にアトロピンなどの前投薬を行い前後バイタルを測定し患者さんへモニターを装着
※通常処置椅子にて座ってもらい施行
②医師にて検査直前に局所麻酔薬4%キシロカインRを咽頭に噴霧。
③医師にて気管チューブを挿入し、チューブから気管支ファイバースコープを気管内に挿入。
④看護師にてマウスピースを固定する。
※話ができなくなってしまうためマウスピース固定前につらいときは手を上げてもらうなど説明する
⑤医師にて気管、気管支を観察する(適宜キシロカインを注入)
※必要時生検・洗浄・擦過などを行う
⑥検査後バイタル測定を行う

生検

①医師指示の鉗子を医師に手渡す。
②医師が採取した検体は濾紙に取りホルマリン液につける

擦過

①ブラシを医師に渡し医師にてブラシをかけブラシの先端をプレパラートに塗抹
細胞診=エタノール固定液または生理食塩水のスピッツに入れる
TB菌=自然乾燥させる

気管支洗浄

①注射器に生食20cc程度準備し医師に渡す
②スペシメンコンテナーを準備し終了したコンテナーを受け取る

合併症

局麻によるショック症状 悪心 嘔吐 眩暈 眠気 不安 興奮 呼吸不全 冠不全 不整脈 高血圧 出血 喀血 気胸 感染症                  

出血時の対応

生検などにより大量に出血した場合はボス民生食などにより止血を行う
※出血時は出血した側の側臥位をとってもらい健側に出血がいかないようにする。
※少量の出血でも窒息の危険があるため
                      

注意点 留意点

①検体の紛失に注意または患者間違いに注意
②誤嚥に注意(検査後咽頭麻酔がきれるまでは絶飲食(NPO)を説明
③検査中患者さんは話せないため事前に呼吸苦時や疼痛時などは手を上げてもらうよう説明する

看護 観察ポイント 観察項目 看護のポイント

①絶飲食が守れているか確認
②検査前の不安の軽減に努める
③検査時話せないため苦しいときなどは手を上げてもらうよう説明
④検査中のバイタルサインや患者さんの変動・顔色・表情を観察
検査後の観察項目
①咽頭痛・不快感の有無、程度の観察
②咳嗽の有無、程度の観察。
③喀痰の有無、色、性状の観察。
※出血などの観察
④合併症の症状発現の有無や程度。
⑤検査後の絶飲食(通常2時間程度)の説明・理解度・守れているかの確認。飲食再開時、むせがないか確認する。(水から飲んでもらい、確認する)
⑥安静2時間程度床上安静の説明


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  • 最終更新:2012-08-02 03:39:26

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