胸腔ドレーン介助

胸腔ドレーン挿入 胸腔ドレナージ 胸腔穿刺

(チェストドレーン・胸腔穿刺・胸腔(きょうくう)ドレナージ)の介助

目的

胸腔内に貯留した浸出液(血液・乳び・浸出液・漏出液)や空気(気胸)を取り除く


必要物品 準備物品
トロッカー(必要なFrを用意気胸12Frから16Fr 血胸はさらに太いもの) ビニールシーツ(患者の下に敷くよう)
滅菌ガーゼ 消毒キット イソジン 縫合セット(ナートの受針器 メス刃 ペアン鉗子曲など使用) 穴あき
滅菌手袋(Drに合わせて)滅菌ガウン 黄色ビニール 角針3か4か5
糸3-0シルク他 局所麻酔キシロカイン1% 10ccディスポ 23G針 カテラン針22Gor23G カラヤヘッシブ カテーテルチップ Y字ガーゼ
キューインワン(胸水を抜き検体を出すだけの時は使用しないこともあり・ウォーターシールまでワッサーで満たしておく・可能なら吸引圧も確認し用意しておく) 
固定用テープ シルキーテックス ハイポエタノール(終了後拭き取り用) 超音波機械
胸腔ドレーン確認事項

胸腔穿刺 手順 方法 手順

穿刺前確認
抗凝固剤・抗血小板剤を中止しているかの確認

医師が来る前に患者の下にビニールシーツをしき、ベッドUPを少ししておく
下肢に血圧計・パルスオキシメーターを装着
側臥位で行う場合下になる側の胸の下に
バスタオルをいれ穿刺する側が少しそる(広がる)ように準備する

医師にて超音波を使用し穿刺部位を選択。
医師に消毒キットを渡しイソジンを消毒キットにいれて医師がイソジンで消毒を行う
挿入側の上肢を頭部の方へ挙上させ肋骨を広げる。

滅菌手袋・滅菌ガウンを医師へ渡し医師が着用する

穴あき(オイフ・ドレープ)を医師へ渡し縫合セットを開けて広げる

局麻(1%キシロカインポリアンプ10cc注射器23G針カテラン針23G)
を不潔にならないように医師へ渡す

局麻を医師がしている間に
トロッカーカテーテル  滅菌ガーゼ 角針 糸 カラヤヘッシブ カテーテルチップ
などを縫合セットの上に不潔にならないように出しておく

局麻後医師にてメス刃で切開を行いペアンで切開部を開き
トロッカーを刺し医師がカテーテルチップなどで吸引し排液など確認

ドレーンをキューインワンにつなぎ排液を確認しナートをかけ、設定圧での圧をかける
(この際必ずウォーターシール内の水が入っていることを確認)

ハイポエタノールで患部を奇麗にしドレーンにY字ガーゼをつけガーゼで覆いテープで固定

レントゲンで位置確認を行う。
(レントゲン後にナートの位置をちょっとかえたりすることあり、かならず結果をDrに確認)


トロッカーカテーテルとアスピレーションキットの違い
アスピレーションキットには
一方弁がついておりディスポを使用し吸引することができることや逆流しないこと
ただしアスピレーションキットの方が
サイズが小さくサイズ選択が限られるためつまりやすい傾向がある
トロッカーカテーテル :8~32Fr
アスピレーションキット:6~12Fr
気胸=16Frから22Fr 胸水=20Fr~32Fr(膿や血胸の場合太いものを選択)

挿入部位
気胸=前・中腋窩線第4・5・6肋間から挿入
胸水=中・後腋窩線の第7・8肋間から挿入

胸腔ドレーン 看護ケア ドレーン管理 観察事項 観察項目 観察ポイント

急激な排液量に注意ショックを起こす可能性あり
挿入直後観察事項
・呼吸状態、血圧、表情、ふらつき、疼痛の有無を確認
・急な呼吸苦による不穏や強い痛みを訴え処置を行う場合に支障をきたす場合は、
 鎮静剤等を使用する場合

持続ドレーン挿入時毎回確認事項
キューインワン使用を前提・・・。

設定圧にて引けているか?
・黄色の水のところのエアーが適量出てきているか確認
吸引圧が高すぎると、肺損傷、縦隔動揺、後出血を起こすので注意
・黄色の水のところが医師の指示した圧で調整できているかを確認
水が足りない場合ワッサーを必要量注射器で挿入する。
(この時18G針だとゴムに穴が開くため22G針を使用)


青い水の部分がしっかりと栓のところまでワッサーが入っているかチェック
水が足りない場合ワッサーを必要量注射器で挿入する
(この時18G針だとゴムに穴が開くため22G針を使用)

(青い水のところ)エアリークの有無の確認
・気胸であればしばらくエアリークは当然であるが
(そうでなく持続的なエアリークはドレーンに穴が開いているか、
 ドレーンが抜けている可能性あり。ラインの抜けや挿入部の確認をする)
+アルファとして間欠的なエアーはは胸腔からの換気を示す
(持続的なエアリークが起こる理由)
1)胸腔ドレーン挿入部から空気が流入している。
2)ドレーン接続部位の異常
3)キューインワン本体の気密性が不完全。
患者が側のドレーンをクランプし 発泡が止まれば胸腔内のエアリークが考えられる。
止まらないならキューインワンを新しいものと取り替える。
4)キューインワンにエアリークが無く、激しくエアーが出る場合は
胸腔内の異常の可能性があると考え医師へコール。
胸腔内の異常
・胸腔ドレーンがずれて側孔が皮下に存在
・挿入部位がゆるんで皮下から空気が流入

(青い水のところ)呼吸性変動があるかをチェック
呼吸性変動が消失する理由として
1)肺が再膨張している。
2)ドレーンが閉塞している。
・ドレーンの屈曲・圧迫による閉塞の有無をチェック。
(呼吸性変動が無い時は呼吸性変動を再現させてみる)
・チューブのミルキング
・体位の変換
・深呼吸を促す

排液の性状・量の観察
出血や胸水の量、前日または前の勤務と比べて
どっと増えていないかや減っていないか、性状が変わっていないかを観察する
出血が多いときはバイタルや発汗、冷感などショック状態の観察も行う。
排液(出血)が200ml/hをこえて2時間以上続くようであれば医師へ連絡し指示を貰う
混濁が強い場合、感染も考えられるためDrコール
急に排液量が減少した場合などチューブが閉塞していないか確認

胸腔ドレーンの交換時の方法
通常は患者側のドレーンをペアンなどで2か所とめてから行うようにする。
胸腔内はもともと陰圧のため、クランプをしないと胸腔にエアーが入ってしまう。
または気胸時ドレーンの抜去まえに
クランプし気胸が広がらないか確認の意味でとめることがある

胸腔ドレーン挿入部の確認
挿入部周辺に皮下気種がないか確認
レントゲンで適時抜けがないか確認
縫合糸がしっかりとされているか確認
発赤・腫脹・疼痛・浸出液の有無の確認

ドレーンのテープ固定の確認。
はがれていないかのチェック+排液ボトルの位置が体より下になっているかを確認
定期的にレントゲンをとり抜けがないかをチェック


その他バイタルサイン SPO2 呼吸苦・疼痛の訴え
疼痛により呼吸抑制がおこり、肺合併症につながることもあり、疼痛の緩和を行っていく 

皮下気腫の有無や増減をチェック
皮下気腫出現時は、皮下気腫の範囲をマジックでマーキングし、
広がりがないかをチェックしていく

体動制限による不眠の有無  苦痛の有無

排液の目的の理解
何を持続的に抜くのか
気胸によるエアー 血液 胸水 術後の観察ドレーンなど

移動時移送時
・専用の吸引装置(サクションワン=ポータブル吸引器)を使用する
・ドレーン挿入中の患者様の移動の際はクランプしない。
 長時間クランプすることで緊張性気胸を起こす危険あり。
・移動時はキュウインワンが斜めにならないよう・または倒れないように注意する。
(ドレーンシステムを傾けない限りは、
 ウォーターシールで栓がしてあるのでエアーの流入はしないが、
 傾けたり、倒してしまうと、胸腔内へエアーが入ってしまう危険がある。)
・ドレーンシステムは患者さんより上に持ことで、
逆行性感染のリスクがあるので必ず患者さんより下に、平行に移動させる。
移動移送時についてペンネーム:はるりょうさんより情報提供ありがとうございました。

胸腔ドレーン挿入 患者さんへの対応(知識・技術+態度面について)

・患者さんの同意書を確認し事前に患者さん自信が穿刺を何の目的でするのかや処置のリスク等を理解しているかを確認。必要時再度医師より説明をしてもらう。※緊急の場合は呼吸苦などもあり難しい。可能なら医師の同意書の説明時に立会人として入ることが望ましい(医師のみの説明では患者さんも遠慮して聞きたいことが聞けなかったり、患者さんに同意書を取った後看護師が患者さんに話しかける際にどのように医師が話していたか分かっていると患者さんの不明な点などに答えるときに答えやすい)
・患者さんの不安の表出はあるか、
(管を入れて制限があるのかやどうなれば抜けるのかなどオリエンテーション等で改善できる不安もある)
・検査時には適時声かけを行い、不安を軽減させる。
・穿刺(留置)終了後に穿刺後の注意点について十分説明を行う。しっかりと理解できているか説明後も確認する。
・声かけについては一方的に○○ですと説明し終了するのではなく不明な点は何かありますか?など理解を確かめながらさらに相手がこちらに話しかけやすいように相手の目をみて相手のペースの口調で話しかけるようにする(コミュニケーションスキル 能力 方法)参照

胸腔ドレーン抜去方法

必要物品 準備物品
消毒キット イソジン 局所麻酔(1%キシロカインポリアンプ)滅菌ガーゼ 滅菌手袋 ペアン(持針器) 角4針 2-0シルクなどの糸 剪刀 (直鋭) テープ(固定シルキーテックス)10cc注射器

手順 手技 介助方法
医師に消毒キットにイソジンを入れたものを渡し医師にてドレーン挿入部の消毒を行う

医師が滅菌手袋を着用

医師に剪刀を渡し医師がドレーンのナートを外す
その間に滅菌手袋の上に不潔にならないよう
ナートのセット(糸+角4針+ペアン+滅菌ガーゼ+10cc注射器)を出す

医師に1%キシロカインポリアンプを不潔にならないよう
さっき出した10Cc注射器に吸ってもらい医師にて局所麻酔を行う+医師がナートの準備をする

患者さんに吸気させ呼吸を止めてもらい、
胸腔を拡張させた状態でドレーンを医師が抜き、縫合を行う

縫合部にガーゼを当て圧迫固定する

抜去後気胸になっていないかレントゲンにて確認する
抜去時期
気胸=エアリークが消失し翌日レントゲンで肺の膨張を確認
   吸引を終了し水封にしても翌日レントゲンで肺の膨張を確認できる
胸水=排液量100cc~150cc以下で漿液性
   レントゲンで肺が拡張
   持続する胸水(癌性など)では患者さんの症状が改善したら
胸腔ドレーンの仕組みについては

参照
胸腔ドレーンについての変更点や追加などあればぜひ下よりおねがします。細かいことでも結構です。こうだったかもでも結構です。名前はペンネームでお願いします。150文字で入らなそうな場合は右下のメール欄からお願いします。またサイトを見ていただいている方で答えられるものがあれば答えていただけたら嬉しいです。みんなで解決していけたらいいと思っています。

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  • 最終更新:2013-06-20 00:27:57

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