看護必要度とは

看護必要度とは


・平成18年度診療報酬改定で病院の入院基本料等に関する施設基準に看護必要度が導入。
・平成20年度では7対1入院基本料を算定するすべての病棟において「一般病棟用の重症度・看護必要度に係る評価票」にて毎日患者評価を行わなくてはいけなくなった
平成22年度では「一般病棟用の重症度・看護必要度に係る評価票」を用いた患者評価を要件とする入院基本料等加算が2点新設
・一般病棟で10:1入院基本料を届け出ている病院において、患者さんの「重症度・看護必要度」を継続的に測定し評価を行っていることを評価する一般病棟看護必要度評価加算
・これまで看護補助者の配置が評価されていなかった一般病棟の7:1入院基本料と10:1入院基本料に「一般病棟用の重症度・看護必要度」の基準を満たす患者が一定割合以上の場合に限り算定することができる急性期看護補助体制加算
平成24年の診療報酬改定で7対1入院基本料の重症度が15%に引き上げられ、10対1入院基本料では看護必要度評価加算が廃止されて、評価そのものが施設基準に組み込まれることになった。さらに13対1入院基本料に評価加算が新設。

より手厚い看護体制をとるに当たりその体制が必要であるかどうかという「看護必要度」にて基準が設定されている(同じ7:1でも看護必要度の基準を満たすか満たさないかにより病院に入るお金が変わってくる)

(7:1入院基本料の基準:10%以上 急性期看護補助体制加算の基準15%以上)

目的

簡単にまとめると
1つの病棟=患者さんの人数が40名
だとして病棟ごとに患者さんの手のかかり具合(看護の必要度)が違うため、同じ7:1看護でも連日残業で仕事に終われる病棟とゆっくり仕事ができる病棟とがある。そのため看護必要度を導入し患者さんの重症度に合わせた看護の必要度を計ってその必要度に応じて看護する方の必要な人数(看護師の配置人数)を出す(調整する)ようにしようというもの
・看護の業務を測るものさし

看護必要度の方法として

看護必要度にはA項目 B項目があり
A項目
処置 心電図 シリンジポンプ 化学療法 の有無など
B項目
見守りが必要 口腔ケアが自立でない 食事介助が必要 着替えなどに介助が必要 など

簡単に書いているが、上記の(特にA項目)は定義がとてもわかりずらく、ある程度勉強しないと○・×みたく簡単につけられない。
なぜならば評価をする人それぞれによって評価が違わないように定義が設けられておりその定義を理解するために看護必要度の研修などに参加し誰もが患者さんの現在の状態に対し客観的に観察し同じ評価を行えるようにしなければならない。
さらにA・B項目で該当する項目については看護記録があることが必要条件となるため、看護必要度を記載、チェックするにあたりかなりの手間と時間を取られてしまう。

ただしこの点数により加算がとれることやその病棟の看護配置人数が変わってくるため、管理者がしっかりと記載できているか確認するようになっている。

各項目の定義として

一般 A項目

創傷処置

「なし」「あり」
定義=創傷・褥瘡についての処置があり看護師等が医師の介助をした場合、あるいは看護師等が自ら処置を実施した場合、かつその記録があることを評価する記録があること
・創部の数や深さや範囲は問わない
・褥瘡=DESIGN分類d2以上
・カテーテル挿入・抜去後の縫合は処置に含む「あり」となる
・ストーマの排泄は処置に含まない「なし」
・気管切開・胃ろうの造設後から抜糸までの処置は「あり」
(瘻孔後の洗浄などは処置に含まない)
・看護師の創部の記録があるもののみ評価することが条件
(医師が単独で実施した処置は「なし」となる。)

血圧測定

「0~4回」 「5回以上」
定義=24時間に実施した血圧の測定回数、かつその測定値の記録があること
・血圧の測定方法は問わない
(自動測定でもok)
・記録は看護記録・温度板(体温表)・フローシートのどれでもかまわない
・患者自身や当該治療室以外で測定したものは含まない

時間尿測定

「なし」 「あり」
定義=1時間以内の尿量測定を実施した場合+記録があること
(24時間のうちに1時間以内に次の尿量を測定した記録が3回以上あること)
(前回測定した尿から1時間以内に尿測定をすることを1回とし3回以上あることであり連続していなくてもかまわない)
・測定をおこなっても記録がなければ「なし」となる

呼吸ケア

「なし」 「あり」
定義=人工呼吸器管理・酸素吸入・気管内吸引・口腔内吸引・痰を出すための体位ドレナージ、スクウィージングのいずれかを実施+その記録があること
・エアウェイ挿入やネブライザーは含まない
・スクウィージングなど行った回数は関係ない
・退院指導のために家族が行ったスクウィージングなどは含まない
(看護師が行ったもののみ)

点滴ライン同時3本以上

「あり」 「なし」
定義=同時に3本以上の点滴ライン(ボトル・バッグ・シリンジ)抹消・中心静脈・動静脈シャント・硬膜外・皮下への点滴)を持続的に使用した場合+記録があること
・施行回数・時間の長さは問わない
・連結させて1つのラインから点滴した場合は1つとして数える
・手動での静脈注射(ワンショット)は本数に数えない
・スワンガンツカテーテルの加圧バッグについては薬液注入目的でないため数えない
・医師による指示と看護師の実施記録が必要

心電図モニター

「あり」 「なし」
定義=持続的に心電図のモニタリングを実施した場合+その記録があること
・心電図の誘導の有無は問わない
・心電図検査として一時的に測定をした場合は「なし」となる
・心電図モニターの装着時間や記録の形式、回数は問わない。

シリンジポンプの使用

「あり」 「なし」
定義=静脈注射・輸液・血液製剤を行うに当たりシリンジポンプを使用している場合+その記録があること
・シリンジポンプをセットしていても作動させていない場合は「なし」となる

専門的な治療・処置

定義=①抗がん剤の使用②麻薬注射の使用③放射線治療④免疫抑制剤の使用⑤昇圧剤の使用⑥抗不整脈剤の使用⑦ドレナージ管理のいずれかの処置・治療を実施した場合+その記録があること

一般 B項目

寝返り

「できる」 「何かにつかまればできる」 「できない」
定義=寝返りが自分でできるかどうか、あるいはベッド柵やひもなどを使用し何かにつかまれば自分でできるかどうかを評価する項目
※仰臥位から側臥位になるどうさのこと
・何かにつかまってできる=事前に環境を整えておくことでできる状態は○
(看護師が患者さんにベッド柵につかまらせるなど介助をしないこと)

起き上がり

「できる」 「できない」
定義=起き上がりがじぶんでできるかまたはベッド柵や紐など使用し何かにつかまればできるかを評価する
・寝た状態から起き上がる動作で立ち上がるとは異なる
・電動ベッド使用時は電動ベッドを自分で操作できる場合はできるとなる
(操作に介助をする場合はできないとなる)
・検査等で起き上がりを制限されている場合はできないとなる

座位保持

「できる」  「支えがあればできる」 「できない」
定義=座位の状態をできるかできないかを評価する項目
※支え=いす・車椅子・ベッド等の背もたれ、手による支持、あるいは他の座位保持装置等を表す
・座位保持可能患者さん=車椅子で搬送可能な人
・車椅子から時間がたつとずり落ちる患者さんは支えがあればできるとする
(その体位を取ったときには座位保持ができていたのでとのこと)

移乗

「できる」 「見守り・一部介助が必要」  「できない」
定義=移乗が自分でできるかどうか、または看護師などの見守り、介助が必要かどうかを評価する項目
・移乗制限はないが看護師が移乗を行わなかった場合は「できる」となる

口腔清潔

「できる」  「できない」
定義=口腔内を清潔にするための一連の行為が自分でできるかどうかまたは看護師などが見守りや介助を行っているかどうかを評価する項目
・一連の行為=うがい 歯磨き の用意からや見守り、磨き残しのチェックも含むため部分介助などした場合は「できない」となる
・口腔の清潔には入れ歯やぜ角ケア 挿管中の口腔ケアも含む ポピヨンヨードによる洗浄も含む
・呼吸器管理目的の吸引や グリセリン塗布は含まない
・はがない場合はいればやうがいなどの動作で判断
・口腔ケア制限がなく看護師が行わなかった場合は「できる」とする
・視力障害などで蛇口を看護師がひねった場合も「できない」となる

食事摂取

「介助なし」  「一部介助」 「全介助」
定義=食事介助の状況を判断する項目
(経口栄養 経管栄養 を含み中心静脈栄養IVHは含まない 
・食べ残しの掃除 車椅子に座らせる配膳や調理後片付けエプロンをつけるなどは含まれない
・食止め時は介助しないため「介助なし」となる
・ほぐす 魚の骨をとる かわをむく ふたをはずすなどは一部介助となる
・食事拒否をして食べない場合は「介助なし」となる

衣服の着脱

「介助なし」 「一部介助」 「全介助」
定義=衣服の着脱を看護師などが介助する状況を評価する項目
(おむつを含む)
・途中まで患者さんがやっても看護師が手を貸した場合は「一部介助」となる
・患者自身が腕を上げたり腰を上げたりしても看護師等が着脱そのものを患者さんが行わない場合は「全介助」となる
・患者さんに衣服の着脱能力があっても看護師が介助した場合は介助となる。患者さんに着脱能力があるかないかで判断しない

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  • 最終更新:2012-07-31 14:04:27

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