医療 ドレッシング材 創傷被覆材

創傷被覆材 医療用ドレッシング材について

ドレッシング材とは

傷を保護し湿潤環境にすることで外部からの感染を防ぎ、傷の治りを早め、傷の痛みを和らげるシートまたはフィルム・ゲルなどである

目的

・感染の防止
・浸出液などの九州
・外力からの保護
・圧迫
・止血
・薬剤の投与

ドレッシング材の種類と特徴

ポリウレタンフィルム・ドレッシング材

商品名(会社名)・オプサイトウンド(Smith & Nephew)・バイオクルーシブ(Johnson & Johnson)・IV3000(Smith & Nepnew)・テガダーム(3M)
特徴
・透明なフィルムで水は通さないが水蒸気や酸素は通すため張った部分が蒸れない
蒸れない=市販の絆創膏を指に巻き1日してはがすと指がふやけるがポリウレタンフィルム・ドレッシング材を指に巻いても指はふやけない。
使用部位
・褥瘡の予防や発赤のみの褥瘡
・出血、浸出のない創部
・テープかぶれなどの水泡の保護
・点滴挿入部の保護

創部に使用する目的以外としてパーミロールなどがあり安価で未滅菌であり、ロール状なため広範囲に覆うことができる

交換時期
1週間後 または汗などによりはがれかけた時

ハイドロコロイド・ドレッシング材

商品名で(会社名)・カラヤヘッシブ(アルケア)・テガソーブ(3M)・デュオアクティブ(Convatec)・アブソキュア(日東メディカル)・コムフィール(コロプラスト)など

外側は防水性であり水分・細菌を通さない。内側が親水性コロイド粒子を含む構造になっているため内側で創部や糜爛部の浸出液を吸収し創傷治癒に最適な湿潤環を作り外側は防水となっているため仙骨部褥瘡などに対し貼付しても尿失禁などから創部を守る働きがある

特徴
防水性 失禁や腸液・痰などから皮膚(創部)を守ることが出来る
閉鎖・湿潤環境を作る 内側が親水性コロイド粒子にて浸出液を吸収し閉鎖環境にし湿潤環境を作ることにより傷の直りを早める
交換時簡単にはがせて残らない 創部からの浸出液を吸収することによりゼリー状になりこのゼリー状のものははがしたあと生食又はシャワー洗浄などで簡単に取り除くことが出来る
使用部位
・仙骨部褥瘡
・感染のない創部(感染のない創部)=皮膚の色と似ているため目立たない
・熱傷の創部
・テープかぶれ

交換時期
浸出液が上層まできたら、または1週間後

ポリウレタンフォーム・ドレッシング材

商品名(会社名)・ハイドロサイト(Smith & Nephew)
特徴
外側 水分・細菌を通さないポリウレタンフィルムで創部から吸収した滲出液がドレッシング上から漏出するのを防ぐ
内側 傷口にくっつかないの薄いポリウレタンなためゼリーにならないため創部の洗浄が簡単。厚い親水性吸収フォームにて浸出液を吸収。他のドレッシング材より単位面積あたりの水分吸収量が良い
中間層 高い吸水性があり浸出液を吸収+創面の湿潤環境を保つ+クッション性があり創部への衝撃を緩和
カットしての使用が可能 創部にあわせてカットを行い使用することが出来る

使用部位
・浸出液の多い創部や褥瘡(感染のない創部)

使用方法としてハイドロサイトAD以外はパーミロールなどで貼付する必要がありハイドロサイト単体では創面にくっつかない

似たようなものでソフトシリコン粘着材のメピレックスボーダーがありそちらはパーミロールなどで保護する必要がなく直接貼付でき、そのままシャワーなどを浴びることもできます。

ハイドロジェル・ドレッシング材

商品名(会社名)・ジェリパーム(竹虎)・クリアサイト(日本シグマックス)・イントラサイト(Smith & Nephew)・ニュージェル(Johnson & Johnson)・グラニュゲル(Convatec)など
特徴
・ゲル状(ゼリー)なため創が深いときや複雑な形状の創部へ充填することができる
・湿潤環境にすることで創の治癒を早める
・湿潤環境にすることで疼痛を軽減

使用部位
皮下脂肪組織までの創傷(III度熱傷を除く)への創の保護
使用方法
複雑な深い創部にゲルを塗りその上からほかのドレッシング材などで保護

ハイドロポリマー

商品名(会社名)ティエール(Johnson & Johnson)
特徴
ハイドロポリマーを使用しており浸出液を吸収し逆戻りさせない
・浸出液を速やかに吸収して膨らむ
・創部周囲への皮膚面の浸軟を防ぐ
・窪みがある創部にもフィットして浸出液を貯留させない。
・湿潤環境を作ることにより傷の直りを早める
・ゲル化せず、取り除いた時の洗浄が楽

使用部位
血管障害性潰瘍
外傷性潰瘍
褥瘡
熱傷潰瘍
Ⅱ度熱傷
採皮創(皮膚剥削創 )

ハイドロファイバー

商品名(会社名)アクアセルAg(convatec)
特徴
・ハイドロファイバーが浸出液を吸収しゲル化し細菌を捕捉。
・浸出液を吸収し銀イオンを放出し抗菌作用を示し感染を抑える
使用部位
・感染創にカットして挿入しほかのフィルムドレッシングにて保護

アルギン酸塩被覆材

商品名(会社名)・ソーブサン(アルケア)・カルトスタット(Convatec)・クラビオAG(クラレ)・アルゴダーム(メディコン)など
特徴
・アルギン酸塩と浸出液とが反応し、カルシウムイオンを放出しこれにより強い止血効果を得られる
・アルギン酸塩カルシウムが、滲出液を吸収することで親水コロイドを作り、創傷を湿潤状態に保ち創部治癒を早める
・湿潤環境による疼痛の軽減
使用部位
皮下脂肪組織までの創傷(III度熱傷以外)に対する創の保護

使用部位ごとに分別

フィルムドレッシング

オプサイトウンド・バイオクルーシブ・・テガダーム(3M) [#v05fa83f]
・褥瘡の予防
・発赤のみの褥瘡
・出血や浸出のない創部
・テープかぶれなどの水泡の点滴挿入部の保護
・ほかの被覆材を覆う目的

ハイドロコロイド・ドレッシング材

カラヤヘッシブ・テガソーブ・デュオアクティブ・アブソキュア・コムフィール [#ec03eac6]
・仙骨部褥瘡
・感染のない創部(感染のない創部)
・熱傷・擦過傷の創部
・テープかぶれ
など浸出の少しある創部(感染していない創部)

ポリウレタンフォーム・ドレッシング材

ハイドロサイト ソーブアップ [#ec37bfd6]
・浸出液の多い創部や褥瘡(感染のない創部)

ハイドロポリマー

ティエール [#v4b736ab]
・浸出液の多い創部+創がくぼんでいるとき(感染のない創部)

アルギン酸塩被覆材

ソーブサン・カルトスタット・クラビオAG・アルゴダーム [#u04137fc]
・浸出のある創部+出血があるとき・受傷直後の出血創

ハイドロジェル・ドレッシング材

ジェリパーム・クリアサイト・イントラサイト・ニュージェル・グラニュゲル [#e44c87a8]
・創部が深いとき、死腔があり覆えないとき・複雑な創部(感染のない創部

ハイドロファイバー

アクアセル Ag
浸出液の多い創
感染創

感染のある創部

・アクアセルAg+フィルムドレッシング材
・濡れガーゼによる細菌の除去など

個別商品名ごとに詳しく記載

カラヤヘッシブ アルケア

使用部位=縫合創・剥削創・外傷性皮膚欠損症の感染のない創部に使用
特徴=粘着性と保水性
・創部からの滲出液を吸収保持
・創部を湿潤状態に保つことで創傷の治癒を促進させる。
・静菌作用がありフィルムを貼ることにより汚染防止・細菌繁殖を防止する。

使用方法

①創部をしっかりと消毒し必要に応じ生食にて洗浄
②創部周囲をしっかりと乾かし貼付
※皮膚貼付面に指などが直接触れないようにする
③必要に応じて優肌絆などで周囲を固定
※屈曲部など

交換の目安

・滲出液の漏れがあるとき
・周囲がはがれたとき
交換方法はフィルムをはがし上記貼付方法にて行う。
ただし手術後48時間以内に交換する場合は医師と相談する必要がある。その後であれば看護師が行うことが多い。

注意点

ウレタンフィルムにより外部の汚染や水ははじくがシャワーなどが直接かかると粘着面から水を吸収しはがれてしまうためシャワー時などはサージットなどで保護を行う必要がある

途中メモ
・スポンゼル 止血
・デルマエイド 腫瘍などの浸出に貼るガーゼではくっついてしまうがデルマエイドは固着しない。
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  • 最終更新:2012-07-31 13:59:36

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