スワンガンツカテーテル
スワンガンツカテーテル 挿入方法 SGカテーテル
目的
心内圧・心拍出量CO・酸素飽和度の測定
循環動態・心機能の不安定な患者さんの
異常の詳細な把握(肺動脈圧や肺楔動脈圧などの測定)
をし輸液管理や治療効果判定に役立てる目的
挿入部位
①内頚静脈
②大腿静脈
③上腕静脈
④鎖骨下静脈
よく行う部位→内頚静脈大腿静脈・上腕静脈
心内圧測定部位
①肺動脈楔入圧PCWP
②肺動脈圧PAP
③右室圧RVP
④右房圧RAP
⑤中心静脈圧CVP
⑥心拍出量CO
⑦1回拍出係数SI
⑧心係数CI
⑨混合静脈血酸素飽和度SVO2
⑩右室駆出率RVEF
心内圧正常値
部位 | 正常値(mmHg) | 変動要因 |
PCWP | 平均圧:6~12 | 左心異常の平均圧上昇: 左心不全 平均圧低下: 循環血液量の減少 |
PAP | 収縮期:15~25 拡張期:8~15 平均圧:10~20 |
収縮期圧上昇: 肺梗塞 拡張期圧上昇: 左心不全 |
RVP | 収縮期:15~25 拡張期:0~8 |
収縮圧上昇: 肺高血圧症、肺動脈狭窄 拡張期圧上昇: 右心不全・心タンポナーデ |
RAP | -1~7 平均圧:4 | 平均圧上昇: 右心不全、心タンポナーデ 平均圧低下: 循環血量の減少 |
CVP | 平均圧:2~8 | 平均圧上昇: 循環血液量の上昇、右心不全、心タンポナーデ)、過剰輸液(輸血) 平均圧低下: 循環血量の減少 |
CO | 4~8L 平均値5L/分 |
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SI | 30~60L/beat/㎥ 平均値40/Lbeat/㎥ |
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CI | 2.6~4.2L/分/㎡ 平均値3.0L/分/㎡ |
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SVO2 | 65~70% 平均値70% |
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RVEF | 40~60% |
必要物品
スワンガンツCCOサーモダイリューションカテーテル イントロフレックスカテーテル・イントロデューサー(シース・イントロデューサー ダイレーター Jガイドワイヤー カニューレ針 TW針 三方活栓 プロテクターキャップ ガーゼ ロック式カテーテルガード ディスポーザブルメス 3mlシリンジ 5mlシリンジ 22G穿刺針 25G注射針 穴あきドレープ ディスポーザブルタオル 縫合糸付曲針) ヘパリン加生食 三方活栓 穴あきオイフ 滅菌手袋(医師のサイズ) 1%キシロカインポリアンプ 10cc 注射器 20cc注射器 18G針 23G針 カテラン針23G 滅菌ガーゼ 剪刀 角4針 持針器 1-0絹糸 消毒キット イソジン 滅菌ガーゼ CCOモニター 加圧バック 圧ラインセット+オスオスコネクター トランデューサー 固定板 +救急カート 防水シーツ 感染ゴミ袋 膿盆
スワンガンツカテーテル挿入 手順 手技 方法
右内頸
①医師が来るまでに穿刺部位を十分見えるようにし下肢を上げ肩枕を入れておく
(トレンデンブルグ体位=血管を怒張させ穿刺しやすくするため)
②医師に消毒キットを渡し医師にて穿刺予定部(右内頸)の消毒を行う
③医師に滅菌手袋を渡し医師が着用
④医師に穴あきオイフを渡す
⑤医師に10cc注射器+18G針を渡し
1%キシロカインポリアンプを医師に吸ってもらう。
⑥医師に23G針または23Gカテラン針を渡す
⑦イントロフレックスカテーテル・イントロデューサーをワゴンに出しその中に
ヘパリン加生食を注入する
+滅菌ガーゼ+絹糸+角4針+持針器+剪刀+持針器を出す
⑧医師にて局所麻酔をかけながら穿刺部位を決定
⑨医師にて穿刺針にて穿刺を行い、ガイドワイヤーを挿入
⑩付属のメスにて穿刺部を切開しガイドワイヤーに沿ってシースを挿入
⑪医師にスワンガンツカテーテルを渡し医師にてカテーテルにヘパリン生食を通す
⑫モニターの0点・モニターのアラームがしっかり聞こえるようにセット
(カテーテルが右心室通過する際その刺激にて心室性期外収縮などの不整脈を起こす危険がある)
⑬医師がシースにカテーテルを挿入し
医師より先端ルーメンを受け取り圧ラインへ接続する。
⑭医師にてバルンを膨らませモニターを観察しながらカテーテルを進め
肺動脈楔入圧が確認できたら医師の指示に従いバルンのエアーを抜く
⑮医師にて穿刺部をナートし穿刺部をガーゼで拭き
サージットにて保護+固定用テープにて保護
⑯レントゲンにて挿入部位の確認
以降モニターの設定をする
3種類のコネクターをCCOモニターに接続しCOの測定開始
先端ルーメンから静脈血を採取して
血液データを下にキャリプレを行いSVO2の開始
途中^^;
観察項目 看護のポイント 観察ポイント 観察事項
①ルートが多いためしっかりとテープ固定しルートを生理する
②自己抜去のリスクがある場合抑制を検討する
③ルートの接続が外れていないか・緩んでいないかを各勤務・ラウンド時に確認する
④加圧バッグの圧300mmhg やへパリン加生食の残量を各勤務にてチェック
⑤各勤務にて0点を合わせ直す
⑥モニターの波形が正しく出ているかを適時確認
⑦穿刺部の消毒を毎日行う
⑧挿入部の観察 出血 発赤 腫脹 熱感 疼痛 浸出液の有無 固定の糸テープのはがれの有無 カテーテルの抜けがないかを確認 フィルムドレッシングのはがれの有無 検査データ炎症反応の確認
スワンガンツカテーテル抜去
血行動態が安定したら抜去を行う
必要物品 準備物品
抜糸セット(セッシと鋏)滅菌ガーゼ ゴミ袋 シルキーテックス
①患者さんへ説明
②バルーンが閉じていることを確認
③医師にてナートを外す
④医師にてSGカテーテルを抜去
⑤抜去部はシルキーテックス+ガーゼにて圧迫止血する
- 最終更新:2012-08-23 21:15:32