骨髄穿刺方法(マルク)
骨髄穿刺(マルク) 介助
目的
①骨髄の造血機能を調べる
②病気(白血病 悪性貧血 再生不良貧血 骨髄腫 癌の骨髄転移)
診断または治療効果の判定のため
費用
50000円程度(全額負担)のため3割負担で15000円程度
禁忌
高度の凝固異常
穿刺部位の感染症
必要物品 準備物品
マルクセット{(チュルク液と容器)時計皿 白血球メランジュール スライドガラス 吸引用ゴムチューブ
保持バンド}
骨髄穿刺針 注射器5cc(針付き)2本 注射器10cc 注射針18G 23G 局所麻酔(1%キシロカインポリアンプ)
消毒キット 防水シート ドライヤーorうちわ 砂嚢 スライドガラス 鉛筆 膿盆 消毒液 滅菌手袋
穴あき 滅菌ガーゼ ヘパリン原液 イソジン ハイポエタノール 酒精綿
方法 手技 手順
①同意書の確認
②ベッドに防水シーツを敷く
③部位 腸骨稜 =腹臥位or側臥位
腰椎棘突=腹臥位or側臥位
胸骨 =仰臥位(15歳以上)
④患者に横になってもらい消毒キットにイソジンを浸し、医師に渡す
⑤医師にて皮膚を消毒
⑥医師に滅菌手袋を渡し医師が着用
⑦滅菌穴あきをあけ医師へ渡し医師が術野を覆う
※胸骨穿刺の場合、希望があれば目にガーゼをのせる。恐怖心を軽減させるため。
⑧看護師にてマルク針・マルクセットを出し、局所麻酔、10cc注射器、注射針18Gを渡し、キシロカインを吸い上げたら23G針を渡す
さらに5cc針付き注射器を医師へ2本不潔にならないよう渡し、看護師にてヘパリン原液のバイアルの蓋を取りアルコール綿で消毒し、医師が5cc注射器針付きに1CC程度吸い上げる(×2本)
滅菌ガーゼを不潔にならないように医師へ渡す。またはワゴンに出す
※マルク針のキャップが小さいのでなくなりやすいのでケースに置いておく(マルク針は再利用するためなくさないようにしておく)
⑨医師にて局所麻酔を施行
⑩患者に痛みを感じるか確認した後、医師にて骨髄穿刺針を胸骨(腸骨)へ穿刺
医師にて骨髄穿刺針の内筒を抜き、ヘパリン入りの5CCのディスポ注射器を装着する。患者に声をかけた後骨髄液を吸引する(5ccディスポ注射器2回本分)
⑪マルク針を抜去と同時にナースが圧迫止血する
(医師はすぐにスライドガラスに骨髄液を引き、乾かすため、圧迫止血は介助者が行うことが多い)
⑫穿刺部位を消毒し滅菌ガーゼで圧迫固定する。
ガーゼにハイポエタノールを染み込ませ、余分なイソジンを拭き取る
※穿刺部位に砂嚢1Kgを乗せ、30分安静について説明する。
検体の塗抹標本作成方法
①医師にて時計皿に骨髄液を移す
②医師にて骨髄液をメランジュールで必要量吸引
③医師にてスライドガラスへ骨髄液を引く
④医師がうちわかドライヤーで乾燥させる(介助者が行うこともあり)
合併症 副作用
①局所麻酔によるアレルギーやショック
②穿刺部の出血
③血腫
④感染
⑤骨折
⑥穿刺針による重要臓器の損傷(胸骨穿刺)
(5年間で6例の死亡例あり)
胸骨穿刺はリスクが大きいが、確実な診断をつけるためには腸骨穿刺よりも有効である。
看護のポイント
①安静度の説明(通常検査後30分~1時間安静)
しっかりと安静が必要な理由(出血のリスク)を説明し理解を得る
②検査当日の入浴・シャワー浴の禁止の説明
理由 出血予防のため
③激しい運動の禁止の説明
④バイタルサイン測定
・検査直後+安静解除時に測定
⑤バイタルサイン時に穿刺部の観察
・ガーゼ上に出血がないか確認
翌日ガーゼ除去時に
・内出血の有無・血腫の有無
・穿刺部の感染の有無
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- 最終更新:2013-05-17 11:00:59